研究者としての働き方に心配があるなら「やるべきことが見えてくる研究者の仕事術」を読め!

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研究に関する本やウェブサイトって、専門知識や実験手順をわかりやすく解説してくれるものはたくさんあるけど、研究者としての働き方を書いてくれているものってほとんどないですよね。

経営、営業、その他の専門職になると、自己啓発本が結構たくさんあるのに、研究者となるとそういう本がほとんどないわけですよ。

 

これはもう、情報の穴としか言いようがありません。

研究者だけが、世間からハブられているんじゃないかと思うくらい情報が不足しているんです。

なので、この記事ではその情報の穴を埋めることができる研究者向けのハウツー本をご紹介したいと思います。

ぼくは結構、この本から研究者としての働き方を学び、実践しています。

 

 

 

この本では、研究者としての仕事術に焦点を当て、

「どのように成長していけば良いのか?」

「研究者としての心構えとは何か?」

「結果を残すためにやるべきこととは?」

といった、私たち研究者がやるべきことが明確に示されています。

 

「働き方」は、全ての成果につながる重要な基礎です。

専門知識や実験スキルを身につけることも大切ですが、その前にまずはこの本を読んで、研究者としての働き方を身につけましょう。

 

 

研究者の仕事術を学ぶ意味

研究者の仕事術を学ぶことには、何の意味があるのか?

それは、「研究を進める力」をつけるためです。

ぼくの経験上、大学教授や博士号の学生など、確かに勉強ができる人は多いのですが、残念なことに研究を進める力がない人をよく見かけます。

 

それはなぜか?

その一番の理由は、「判断力がないから」です。

もちろん、勉強ができるに越したことはないのですが、「学力」と「研究者としての実力」は、必ずしも比例するものではありません。

なぜなら、うんちくばかりたれても、研究は前には進まないからです。

 

まずは正しい働き方を身につけ、判断力を鍛えた上で知識や実験スキルを磨いていく必要があるのです。

うわべだけの実力ではなく、きちんと結果を残せる研究者になるためにも、正しい働き方を身につけておきましょう。

 

本書の目的は、研究者が効率的に仕事を行い、キャリアゴールの達成と自己啓発や成長をサポートするためのフレームワークと指針を提供することです。別の言い方をすれば、研究者が生産的な人生を歩むための大まかな道標の一案を提供することです。学校教育では研究者がサイエンスをするための基礎技術や知識の習得に重点が置かれています。

 

しかし研究者のなりわい(生業)である「リサーチ」がサイエンスに関するプロジェクト、つまり業務計画の遂行であることを考えれば、業務を遂行する能力=仕事力を身につけることが、サイエンスの技術や知識習得と同じくらい重要なのです。

 

しかしながら、現状の大学・大学院教育では研究者のための仕事力のつけ方はほとんど教えていません。マネジメントの祖P.F.ドラッガーがいうような、「普通の人が仕事ができるようになる方法」を学校では教えていないのです。

 

ぼくも同じように、大学でも大学院でも専門知識を詳しく教えてくれる人はたくさんいましたが、働き方を教えてくれる人はいませんでした。

企業では、当たり前のようにOJT(On the Job Training)Off-JT(Off the Job Training)などの働き方に関する研修があるのに、それが研究者の世界ではごっそりと抜けているんです。

何度も言いますが、専門知識や実験スキルを身につけるだけでは、結果を残せるような研究者になることはできません。

「うんちくだけ」「実験をこなすだけ」の研究者にならないためにも、高いレベルの仕事力を身につけましょう。

 

強みを活かす働き方を身につけよう

現在の日本だと、人の苦手な部分に焦点を当て、そこを平均点に押し上げるような教育が目立ちます。

ですが、そのような教育ではぼくのような「ザ・平均人間」しか生まれてきません。

苦手なことを克服することは確かに大切です。

しかし、それが最優先であってはいけません。

 

人が結果を残すためには、ライバルに比べて何らかの飛び抜けた実力がなければいけないのです。

平均点をいくら量産しても、ぼくみたいな平凡な人間になることしかできません。

だからこそ、まずは「弱み」ではなく「強み」に目を向けましょう。

 

研究者には「長所の強化」こそ重要とは、私が初めていい出したことではありません。40年余り前にすでにドラッカーは、研究者のような知識労働者は自分の強みを生かすことでしか、仕事力を発揮することができないとして、「長所の強化」の重要性を提唱しています。

 

さらに最近では、新進気鋭のリーダーシップ・トレーナーであるバッキンガム(Marcus Buckingham)らが現代にマッチした実用的な形に手直しした「長所の強化」を主眼にした仕事術を”Strengths-based approach(SBA仕事術)”としてリバイバルさせています。

 

知識労働者は、自分の強みを生かすことでしか仕事力を発揮することはできません。

これはもう当たり前のことです。

自分が苦手な分野で働いても、それ以上の実力を持った人はたくさんいますからね。

自分でなければいけないという理由がないんです。

 

「自分にしかできないことは何か?」

 

それをしっかりと考え、やるべきことを探しましょう。

そして、それを見つけるためにも、自分の強みははっきりと認識しておきましょう。

 

この本では、引用部分でもちらっと出てきたSBA仕事術に関しても詳しく書かれています。

従来の学校や企業での教育は「弱点の克服」に焦点がおかれていました。

それに対し、SBA仕事術では人の「強み」に焦点を当てた、これまでの教育とは対照的な仕事のやり方を提案しています。

 

「どうやったら自分の強みを知ることができるのか?」

「SBA戦略におけるメリット・デメリットは何か?」

「SBA戦略はどのように仕事に活かせばいいのか?」

 

このような、私たち研究者がSBA仕事術を研究に応用するためのヒントが、本書にはたくさん示されています。

この部分を読むことで、働きやすさや精神的な安心感がだいぶ違ってくるので、このSBA仕事術に関しても1度目を通しておくといいでしょう。

 

ただ、強みを生かした働き方をすると言っても1つ注意があります。

それは、「苦手だからといって、何も取り柄がないうちから仕事を選り好みするのはやめた方がいい」ということです。

「自分の強みを生かす」ということと「できることしかやらない」のは、意味が全く違います。

 

何1つ良い仕事ができないのに、

「あっ、これ俺のやることじゃないんでw」

なんて言っても、

「じゃあ明日から来なくていいよw」

と言われて終わってしまいます。

 

大切なのは、どうにかして自分が結果を残す方法を考え、実行することです。

楽をすることではありません。

その意味を履き違えないように注意しながら、自分の強みを生かすことを考えましょう。

 

生産性を上げるための時間管理術

効率よく結果を残すためには、何よりも時間の使い方を上手くなることが大切です。

そして、時間を上手く使うためには、単位時間当たりで得られる成果を極限まで高めなければいけません。

そのために大切なのは何か?

 

それは、「大きな成果が得られる仕事に最大限の労力を注ぎ込む」ということです。

 

皆さんは、80/20%ルール(または80対20の法則)と言うものを知っていますか?

これは、私たちが得ている評価の80%は、わずか20%の仕事によるものだという考え方です。

つまり、私たちの評価に直結する仕事は、ほんの一握りしかないということです。

だからこそ、本当に自分が大切にするべき仕事を見極め、その仕事に集中して労力を注ぎ込む必要があるのです。

そうすれば、あまり時間をかけずに最大限の成果を得られるようになり、それだけ早く結果を出せるようになります。

 

80/20%ルール

80/20%ルールとは、あなたの成し遂げた仕事の(重要性やインパクトにおいて)上位20%が、あなたのトータルな評価の80%を決定するというものです。

 

政治的に正しくいえばすべての仕事やプロジェクトは平等に重要なのですが、実際には時間や精神的・肉体的エネルギーに限りがあるので、大きなインパクトのある仕事にできる限りの時間とエネルギーをつぎ込んだ方が、対費用効果は大きいことになります。

 

転じて、研究室や会社では、トップ20%の生産性の高い研究員や社員が、その組織の業績や利益の80%を稼ぎ出しているという風に80/20%ルールを解釈することもできます。

 

このように、私たちの目の前にある仕事は、すべてが等しく重要であるというわけではありません。

必ず、全力を注ぐべき仕事と、そうでない仕事が存在するのです。

大切なのは、何が重要なのかを見極め、取捨選択できる判断力を養うことです。

 

優先順位が大切なのは当たり前のことなのですが、いくつもやるべきことがあるときには、ついそれを忘れてしまいがちになってしまいます。

忙しい時にこそ冷静に考え、優先順位を決めて取捨選択を行いましょう。

効率よく仕事をするためにも、この80/20%ルールはしっかりと頭に入れておいたほうがいいでしょう。

 

ぼく自身、この考え方を意識するようになってからは、実際に少ない労働時間できちんと結果を出せるようになりました。

そして、新入社員の頃は20時まで残るのが当たり前だったのが、今ではいつも定時(18時)で帰宅できるようになりました。

逆に19時まで残っていると「あっ、まだ居たんだ?」と言われるくらいです。

(決してイジメられているわけではありません。決して。)

 

自分の世界でトップになる

結果を残すためには、何よりもその分野で一番になることが大切です。

ただ、そこにも1つ考えなければいけない重要なポイントがあります。

それは、「自分の世界でトップになる」ということです。

 

これはどういうことかというと、「他の人に負けないニッチな分野で勝負する」ということです。

例えばぼくの場合、ただの雑記ブログというカテゴリーで勝負を挑もうとすると、きっと化け物級プロブロガーの皆さんに対抗することはできないでしょう。

しかし、サイエンスという分野に絞り、さらに研究職という分野について詳しく記事を書くとなれば、競争相手は限りなく減らすことができます。

 

また、ぼくはフットサルと料理が得意であり、最近ではプログラミングも始めました。

なので、研究職に関する記事をメインに書きつつも、たまにフットサルや料理、プログラミングに関する記事を書けば、そのギャップに魅力を感じ、ファンの方々が「神里さん!あぁ、神里さん!神里さん!」と寄ってくるのです。

このように、「研究」「フットサル」「料理」「プログラミング」という、インドア派とアウトドア派のハイブリッドな組み合わせを持っている人はそうそういないでしょう。

この希少性こそがぼくの強みであり、それが他のハイレベルなブロガーの方々と対等以上に勝負できる武器なのです。

 

 

、、、、、、、、、、ぶっちゃけすぎてすいません。

ブログを書いている裏ではこんなこと考えてます。

 

あ!

「いや、おれも研究とフットサルと料理とプログラミングできるけど?」

って人。

 

手加減してくださいお願いします( / Д ` )

(必死)

 

情報発信力の重要性

自身の存在を社会に向けてアピールするためにも、情報発信力は極めて重要なものになります。

研究の世界においては、自身が生き残るためには何よりも実力が大切になってきます。

ですが、自分から何も情報を発信しなければ、会社の名前を借りない限り実力をアピールすることはできません。

そうすると、たとえ会いたい人がいて、その人にTwitterかFacebookでメッセージを送っても「誰この人?知らないんだけど。まぁ大したことなさそうだし、シカトでいいかww」で終わってしまいます。

だからこそ、SNS(できればブログ)を通じて、自身の情報を世の中に発信し、認知度を上げていく必要があるのです。

 

また、情報発信することによって、今まで蓄えてきた知識や経験をわかりやすく人に伝える能力を鍛えることができます。

なぜなら、人に伝えようとすることによって、今まで頭の中でフワフワしていた情報がはっきりと形を成し、より整理された質の高い情報へとレベルアップさせることができるからです。

 

「人に教えることで、自分が成長する。」

 

こういう言葉をよく耳にしますが、これは本当にその通りで、人は情報を発信することによってより深く物事を理解し、自分のものにすることができるのです。

だからこそ、自分の中に人の役に立ちそうな情報があるのであれば、迷わずそれを発信しましょう。

 

「知恵」をつけるためにはインプット(知識の習得)の分、アウトプットしなければなりません。もちろん学会発表や論文発表は仕事上では最高のアウトプットです。

 

しかし、広い意味での自己啓発や将来への自己投資という意味での「知恵」をつけるためには、直接仕事にかかわること以外のインプット(読書、日常の経験、旅行、ニュース、日々の気付きなど)についてもアウトプットをしていく必要があります。そこで、ブログが日々アウトプットする習慣を形成することに使えるのではないかと考えます。

 

自分でブログを始めて変わったことの1つが、「アウトプットを原則にしたインプット」という心構えです。生活や仕事のさまざまな場面で、「これってブログに書いてみんなに伝える価値があるのではないか」と自然に考えられるようになります。

 

このマインドセットの変化により、インプットの姿勢が受動的ではなく能動的になります。インプットの際に、人に十分説明できるレベルまで理解しなけrばならないという動機が働き、思考のレベルを低下させずに情報量を増やすことができるのです。

 

ブログというアウトプットの習慣を持ち込むことにより、インプットの量も質も必然的に向上するというポジティブなループを形成し、ブログを「知的生産のための装置」として使用することができるのです。

 

これに関しては本当に同感で、アウトプットを前提とすることで、インプットの質も大きく向上します。

なぜなら、「これをちゃんと理解すれば、人の役に立てるかもしれない!」という思考回路になるからです。

そうすると、読書をしていても、講義を受けていても、雑談をしていても、「何か得るものはないか?」と自然に考えるようになります。

それにより、普段の生活が驚くほど充実したものになり、何をしていても楽しくなるのです。

 

それがひどくなると、実験で失敗したり、会社でイラっとすることがあっても、「おっ!これはネタになるぞ!」と喜ぶようになり、マゾ的な発想に切り替わってしまいます。

気持ち悪いですね。

とにかく、何事にも前向きになることができるし、自身の実力をアピールすることもできて、さらには勉強にもなる。

自ら情報発信することで得られるメリットには、計り知れないものがあります。

 

これはもう、ブログを始めてから何度も何度も書いているのですが、研究者に限らず全ての人がブログを始めるべきだと思います。

その理由は、これまでに挙げた通りです。

本当に、メリットが多いんですよ。

 

これ言っても、なかなか始めてくれないのが現状なんですけどね。

まぁ、そういうものなんでしょうね。

もったいないなぁ。

 

まとめ

いかがでしたか?

「えぇ!?研究者ってそういうのもやったほうがいいの!?」

的な情報もあったと思いますが、かなり参考になることも多かったのではないでしょうか?

研究者向けの本はたくさんあっても、なかなか「働き方」に関する本はないですよね。

そのような欠けている情報が、この本にはたくさん詰まっています。

ここまでしっかりと、基礎的なことを書いてくれている本はなかなかありません。

 

「研究者としての自分の働き方に不安がある。」

「基礎をしっかり身につけ、着実にキャリアを築きたい。」

 

そういう人は是非読んでみてください。 

内容はしっかりと充実してますが、200ページにも満たないくらいの薄い本なので、比較的サラッと読めるものだと思います。

文章自体も、あの学術系独特の堅苦しさがなくて、ほんとうに読みやすいですしね。

研究に携わる人間なら、持っておいて損はない一冊です。

 

 

 

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