転職して4ヶ月が経ったのですが、改めて現場の方々はコミュ力が高いなと感じました。
コミュ力と言っても、ただ単にペチャクチャ楽しく人とおしゃべりできる能力のことを言っているわけではないですよ?
常に人の立場に立った発言や行動をし、自分のことだけではなく周りにも気を使え、人に無駄なストレスを与えない人間のことを、ぼくは「コミュ力の高い人」と呼んでいます。
しかし研究者には、上記に書いてあることをできない人が本当に多い。
そして、それと真反対にいるのがエンジニアの方々です。
ぼくは4ヶ月 IT の現場で働いて改めて、周りの方々のコミュ力の高さに驚きました。
尊敬できる人たちに囲まれて、今は本当に楽しく仕事をすることができています。
その人間性を研究者の方々にもぜひ見習って欲しい。
そうすれば、研究者になりたいと思ってくれる若者も増えるでしょう。
きっと、アカデミックの世界に溢れているブラック研究室も減るはずです。
今の研究界はぼくは全く好きにはなれないので、今回はその思いを素直にぶつけます。
研究者はコミュ力が低い
ぼくが大学院から社会人になり転職をするまでの7年間、本当に色んな研究者を見てきました。
そして思ったのが「研究者にはコミュ力の低い人が多い」ということ。
ぼくが、「うわぁー、これは無いわ」と思ったそういう人たちの行動はこんな感じです。
- 他人に厳しく自分に甘く
- 何でも自分目線でしか話さない
- 専門用語ばかりのナルシストなプレゼン
- 自分のミスは真っ先に隠す
- 自分がうまくいかないのは他人のせい
- 常に上から目線
- 人の話に対する理解力が皆無
- 指示が超絶わかりにくい
ざっと上げるとこんな感じです。
あまりにもそういう人間が多すぎて、ぼくは博士課程に進むのをやめました。
そんな環境に何年も身を置いても学べることなんて何もないし、何より、精神衛生上絶対に良くないと思ったからです。
それならまだ、企業で働く方がよっぽどマシだとわかってたので、ぼくは企業の研究者になる道を選びました。
研究者はもう少しエンジニアを見習ったほうがいい
今、ぼくが働いているIT現場の方々は、研究職とは真反対でコミュ力の高い人が多いです。
だからこそぼくも、未経験ながらもここまで楽しく仕事ができているわけです。
現場が楽しすぎて、もはや働いている感覚なんて無いですからね。
研究をやっていた時は、毎日があんなに苦痛で仕方なかったのに。
同じ「働く」でも、ここまで違うものかと本当に驚きました。
職場の満足度は、人間関係によってほぼ決まると言っても過言ではありません。
それを、我が身を持って実感しました。
転職して本当に良かったと、今は心から思っています。
コミュ力を上げるために研究者が意識すべきこと
コミュ力の低い研究者のために、コミュ力の高い方々を身近で見ているぼくが、やった方が良い&意識した方がいいと思うことをズラッと箇条書きします。
ぜひ、日々の研究生活の中で、以下のことを意識してコミュ力の向上に励んでください。
- 人の立場になって考える
- 異分野の人と多く交流を持つ
- 説明は徹底的に客観的な目線で行う
- 自分の悪いところはきちんと認める
- 他人の長所を認める
- 謙虚になる
- 自分に危機感を持つ
- 上には上がいると心得る
- 笑顔を大切にする
- ユーモアを持つ
- 自分の世界に閉じこもらない
- 周りのおかげで今の自分があることに気づく
- 簡単に人の悪口を言わない
- 自分のことだけを考えない
まぁ、書いてみれば本当に普通のことなんですけどね。
それでもやっぱり、これができていない研究者は多い。
そして、そういう人が教授や上司になったりすると、決まってアカハラやパワハラが起こります。
ぼくの所属していた大学院では、学生が鬱になったり研究成果を取り上げられたりなんて良く聞く話でしたからね。
こんな環境じゃ、若手研究者が育たなくて当然ですよ。
この状況をなんとかしない限り、日本の研究界は良くなりません。
まとめ
どの分野で働こうが、コミュニケーション能力は結果を出す上でとても大切な役割を果たします。
それは、研究職においても例外ではありません。
周りの人に無駄なストレスを与えないためにも、自分がより多くの結果を残すためにも、人に対する接し方は本当に良く考えましょう。
頭がよければ研究成果が出るという訳ではありません。
うんちくだけでうまくいくなら、実験なんて必要ないですからね。
大切なのは、お互いが認め合い、相乗効果によって個人の力を何倍にも高め、チーム一丸となって協力し合うことです。
そうでなければ、研究室を立ち上げ、研究員を募集し、わざわざ組織で働く意味がないでしょう。
実力と人間性、その2つをバランスよく鍛えることが大切です。